11問い合わせ導線

問い合わせの自動返信メール、何を書く?そのまま使える文例と設定の考え方

「自動返信メールを設定しましょう」と言われても、何を書けばいいのかで手が止まる——結論、受付完了・返信目安・緊急連絡先・送信内容の控えの4パーツを組み合わせるだけで書けます。美容室・飲食店・士業・教室・工務店の業種別文例と、設定時に見落としやすい3つのポイントを整理します。

執筆: おもてらいと編集部ホームページ運用チーム

「自動返信メールを設定しましょう」と言われても、実際に何を書けばいいのかで手が止まる——これは中小事業者・個人店の現場で本当によく聞く悩みです。文面を考えるだけで半日かかってしまい、結局「とりあえずのお礼だけ」で済ませてしまったという話も少なくありません。

自動返信メールは、内容よりもまず「型」を知っているかどうかで、かかる時間も伝わる印象も大きく変わります。本記事では、業種を問わず使える基本の型と、業種別にそのまま使い回せる文例、設定するときにつまずきやすいポイントを、専門用語をできるだけ使わずに整理します。

先に、要点をまとめます。

  • 自動返信メールは「受付完了・返信目安・緊急連絡先・送信内容の控え」の4パーツを組み合わせるだけで書ける
  • 業種によって変えるべきは文面の長さとトーンだけで、骨格(4パーツ)は共通
  • 文例をそのまま使うのではなく、必ず自社の言葉に1〜2箇所置き換えてから使うことが失敗を防ぐ

ただし、この4パーツにはもう1つ、見落とされがちな注意点があります。それぞれのパーツを「何のために書くのか」を理解せずコピーだけしてしまうと、かえって逆効果になるケースがあるのです。この注意点は、後半の「文例をそのまま使うと、なぜ危険なのか」で詳しく説明します。

自動返信メールは、何から書けばいい?

「受付完了」「返信目安」「緊急連絡先」「送信内容の控え」の4パーツを順番に並べるだけで、業種を問わず使える基本形が完成します。

自動返信メールと聞くと、丁寧な文章をゼロから考えなければいけないと身構えてしまいますが、実際にはそうではありません。お客様が自動返信メールを受け取って知りたいことは、突き詰めると次の4つだけです。

  1. ちゃんと届いたか(受付完了)
  2. いつまでに返事が来るか(返信目安)
  3. 急ぎのときはどうすればいいか(緊急連絡先)
  4. 自分が何を送ったか(送信内容の控え)

この4つを順番に並べるだけで、業種に関係なく通用する自動返信メールの骨格ができあがります。文章のうまさよりも、この4パーツが漏れなく入っているかどうかの方が、お客様の安心感に直結します。返信スピードそのものが商談化率にどう影響するかは問い合わせへの返信が遅いと機会損失に?24時間ルールと自動返信の整え方で解説していますが、本記事はその一歩手前、「文面そのものをどう書くか」に絞って掘り下げます。

そのまま使える基本テンプレート

まずは、どんな業種にも当てはまる基本形です。件名・本文の順に紹介します。

件名の例

【○○(店舗・会社名)】お問い合わせありがとうございます(自動送信)

件名に「自動送信」と入れておくと、お客様が「これは自動で送られたメールで、まだ人が読んでいない段階だ」と理解しやすくなります。この一言があるだけで、後から届く本返信までの間の不安が減ります。

本文の例

○○ 様

このたびはお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。 以下の内容で承りました。

―――――――――――― お名前:(自動反映) メールアドレス:(自動反映) お問い合わせ内容:(自動反映) ――――――――――――

内容を確認のうえ、2営業日以内に担当者よりご連絡いたします。 お急ぎの場合は、お手数ですがお電話(03-〇〇〇〇-〇〇〇〇/平日9:00〜18:00)にてご連絡ください。

※このメールは自動送信されています。このメールに返信いただいても、確認ができない場合がございます。

○○(店舗・会社名)

このテンプレートの中で、特に重要なのが「2営業日以内に」という具体的な数字と、「このメールに返信いただいても確認ができない場合がございます」という一文です。前者は待ち時間の見通しを与え、後者はお客様が自動返信メールへそのまま返信してしまい、行き違いになるのを防ぎます。

業種別の文例:何を変えて、何を変えないか

基本の骨格は共通ですが、業種によって「お客様が知りたい追加情報」は変わります。ここでは4つの業種を例に、基本形からどこを足すかを紹介します。

美容室・サロン:予約希望日と持ち物の案内を添える

美容室やサロンの場合、問い合わせの多くは「予約が取れるか」の確認です。基本形に加えて、予約希望日への言及と、来店時の持ち物案内を添えると親切です。

このたびはお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。 ご希望の日時について、空き状況を確認のうえ、1営業日以内にご連絡いたします。

なお、初めてご来店の方は、会員登録の際に本人確認書類をご持参いただいております。 お手数ですが、あらかじめご了承ください。

美容室は「早く枠を押さえたい」という心理が強く働く業種です。返信目安を「1営業日以内」のように短めに約束できると、他店との比較で選ばれやすくなります。

飲食店:予約人数・コース確認の案内を添える

飲食店では、宴会や特別な日の予約問い合わせが多く、人数やコースの確認事項が発生しやすいのが特徴です。

このたびはお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。 ご予約人数やご希望のコースについて、確認のうえ折り返しご連絡いたします。

繁忙期は返信までお時間をいただく場合がございます。 お急ぎの場合は、お電話(03-〇〇〇〇-〇〇〇〇)にて直接ご予約を承っております。

飲食店は電話予約の文化がまだ根強い業種でもあるため、「フォームより電話の方が早い場合がある」ことを正直に案内しておくと、お客様の側でも判断がしやすくなります。

士業・専門家:相談内容の秘密保持に触れる

税理士・行政書士・弁護士などの士業は、問い合わせ内容そのものに機密性の高い情報が含まれることが多く、お客様が「この情報、大丈夫だろうか」と不安を感じやすい業種です。

このたびはお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。 ご相談内容は厳重に管理し、第三者に開示することはございません。

内容を確認のうえ、2営業日以内に担当者よりご連絡いたします。 初回のご相談は原則として無料で承っております。

秘密保持への言及と、初回相談の条件(無料か有料か)を明記しておくと、問い合わせ自体へのハードルが下がります。士業は「相談していいのか迷って結局送らない」という離脱が起きやすい業種なので、この一言が送信率にも影響します。

教室・スクール:体験レッスンの案内を添える

教室やスクールの場合、問い合わせの多くは「体験してから決めたい」という段階です。

このたびはお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。 体験レッスンのご案内も含めて、2営業日以内に担当者よりご連絡いたします。

体験レッスンは予約制となっております。 お手持ちの道具や服装についてご不明な点があれば、お気軽にお申し付けください。

体験レッスンという次のステップが明確な業種なので、自動返信の段階で「次に何が起きるか」を示しておくと、お客様が迷わず先に進めます。

工務店・リフォーム:現地確認の要否を先に伝える

工務店やリフォーム業では、問い合わせの多くが「まず見に来てもらえるのか」という確認から始まります。基本形に加えて、現地確認の要否と、その際にかかる費用の有無を明記しておくと親切です。

このたびはお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。 内容を確認のうえ、2営業日以内に担当者よりご連絡いたします。

多くの場合、正式なお見積もりには現地確認が必要となります。 現地確認・お見積もりは無料で承っております。

お写真を添付いただけますと、より詳細な回答が可能です。

工務店は「見積もりを頼んだら高額な出張費を取られるのでは」という不安を持たれやすい業種です。現地確認・見積もりが無料かどうかを自動返信の段階で明記しておくだけで、問い合わせ後の離脱を防げます。

美容室・飲食店・士業・教室・工務店の5業種について、基本の4パーツ(受付完了・返信目安・緊急連絡先・送信内容の控え)に業種ごとに追加すべき1〜2文を示した比較表。美容室は予約希望日と持ち物、飲食店は人数とコース確認、士業は秘密保持と初回相談条件、教室は体験レッスン案内、工務店は現地確認の要否と費用の有無を追加する。

文例をそのまま使うと、なぜ危険なのか

ここまで文例を紹介しましたが、コピーしてそのまま貼り付けるのは避けてください。冒頭で予告した「4パーツをコピーだけすると逆効果になる」という注意点を、ここで詳しく説明します。理由は大きく3つあります。

1つ目は、電話番号・営業時間・返信目安の時間が、自社の実情と合っていない可能性があることです。文例の「2営業日以内」という数字は目安であり、実際に自社が守れる時間に置き換える必要があります。守れない約束を書いてしまうと、「メールには2営業日と書いてあったのに、1週間経っても連絡がない」という形で、かえって信頼を損ないます。約束の時間は、少し余裕を持たせてでも「必ず守れる数字」を選ぶことが、結果的にお客様の満足度を上げます。

2つ目は、文面が同業他社と一言一句同じだと、お客様側で「使い回しのテンプレートだ」と気づかれてしまう可能性があることです。特に検索して複数社を比較しているお客様は、細部の違いに敏感です。最低限、店舗名・電話番号・返信目安の3箇所は必ず自社の言葉に置き換えたうえで使ってください。

3つ目は、業種特有の追加項目(予約希望日・秘密保持・体験レッスン案内など)を入れずに、基本形だけをそのまま使い回してしまうケースです。基本の4パーツは共通でも、業種ごとに「お客様が特に気にしているポイント」は異なります。せっかく問い合わせをもらったのに、そのお客様が一番知りたい情報(例えば士業なら秘密保持、美容室なら予約の可否)が自動返信に含まれていないと、本返信が来るまでの間、不安が解消されないままになってしまいます。基本形はあくまで土台であり、そこに自社の業種に合わせた一言を必ず足すことで、初めて「読んでもらえる自動返信メール」になります。

設定するときに見落としやすい3つのポイント

文面ができても、設定の段階でつまずくケースがあります。よくある見落としを3つ紹介します。

見落とし1:送信テストをせずに公開してしまう

文面を設定した満足感で、そのまま公開してしまうケースが多く見られます。必ず、自分のスマホやパソコン以外のメールアドレス(Gmail・Yahoo!メールなど)宛にテスト送信し、受信箱に届くか、迷惑メールフォルダに振り分けられていないかを確認してください。届くことを確認しないまま運用するのは、最も起きやすい失敗です。迷惑メール判定への具体的な対策は問い合わせフォームに迷惑メールが届く原因と対策でも扱っています。

見落とし2:差出人名が「no-reply」のままになっている

システムの初期設定のまま「no-reply@〇〇.com」のような差出人名で送ってしまうと、お客様に事務的で冷たい印象を与えてしまいます。差出人名を「○○(店舗名)」のように変更できる場合は、必ず変更しておきましょう。

見落とし3:返信目安の時間を、繁忙期に更新し忘れる

年末年始やイベント時期など、通常より対応が遅くなる時期があらかじめわかっている場合は、その期間だけ返信目安を「3〜5営業日以内」のように長めに変更しておくと、お客様の期待値とのズレを防げます。設定を一度したら放置するのではなく、繁忙期の前後で見直す習慣をつけておくと安心です。

費用感:自動返信メールの文面設定にかかるコスト

文面そのものを書くのに追加費用はかかりませんが、「どこで・どう設定するか」によって費用感は変わります。

  • 専門業者にフォームシステムを個別発注する場合:文面設定も含めて初期費用に組み込まれることが多く、10万円〜30万円程度が目安
  • 既存の汎用フォームツールに文面を設定する場合:ツール自体の月額数千円〜1万円程度に含まれ、追加費用なしで設定できることが一般的
  • ホームページ作成SaaSに標準搭載されている場合:フォーム作成時に文面欄へ入力するだけで、追加費用は発生しない

おもてらいとでは、問い合わせフォームの作成画面で自動返信メールの文面をそのまま入力・保存できる仕組みを標準機能として含んでいます。本記事の文例を土台に、店舗名・電話番号・返信目安を書き換えて貼り付けるだけで、すぐに運用を始められます。フォームの設置と自動返信文面の設定を別々の業者・ツールに発注する必要がないため、初期費用と運用の手間の両方を抑えられます。

なお、既にフォームツールを導入済みで、文面だけを見直したいという場合は、追加のシステム費用は発生しません。管理画面の該当欄を書き換えるだけで済むケースがほとんどなので、まずは自社の現在の設定画面を開いて、文面欄がどこにあるかを確認してみることから始めるとスムーズです。

この記事で持ち帰れること

自動返信メールの文面は、ゼロから考えるものではなく、4パーツの型に業種ごとの一言を足すだけで整えられます。この記事を読んだことで、次の3つが判断できるようになったはずです。

  • 自社の業種で、基本形にどんな一言を追加すべきか
  • 文例をそのまま使わず、どこを自社の言葉に置き換えるべきか
  • 設定後に確認すべき送信テスト・差出人名・繁忙期の見直しポイント

まとめ:まずは基本形に、自社の情報を1箇所だけ入れてみる

自動返信メールは、完璧な文章を目指す必要はありません。まずは基本テンプレートに、店舗名と電話番号という最低限の情報だけを入れて、テスト送信してみてください。届くことが確認できたら、そこから業種に合わせた一言を少しずつ足していけば十分です。

一度に全部を整えようとすると手が止まってしまいますが、「まず基本形を動かす」ところから始めれば、今日中に最初の一歩を踏み出せます。今日、時間が取れそうなら、まずは自社の今の自動返信メール(設定していない場合はメールソフトの署名欄)を開いて、「受付完了・返信目安・緊急連絡先・送信内容の控え」の4つがすでに入っているかどうかだけ、チェックしてみてください。それだけでも、次に何を直せばいいかが具体的に見えてきます。

文面が整ったら、返信スピード全体の運用ルールについても問い合わせへの返信が遅いと機会損失に?24時間ルールと自動返信の整え方であわせて確認しておくと、フォーム周りの対応が一通り整います。

おもてらいとは、問い合わせフォームの作成と自動返信メールの文面設定を、追加費用なしで一つの画面から行えるホームページ作成SaaSです。「まずはフォームと自動返信を今日中に整えたい」という方は、無料で登録して実際の画面を試してみてください。料金プランの詳細は料金一覧からご確認いただけます。

よくある質問

Q. 自動返信メールと、通常の返信メールは何が違いますか?

自動返信メールは、お客様がフォームを送信した瞬間にシステムが自動で送る受付完了メールです。人による確認や回答は含まれません。「届いたことの証明」と「返信目安の伝達」が役割で、詳しい回答は別途、担当者による本返信で行います。

Q. 文例をそのまま使っても大丈夫ですか?

そのままの使用はおすすめしません。特に電話番号・営業時間・返信目安の時間は、自社の実情に置き換える必要があります。守れない時間を書いてしまうと、かえって信頼を損ねる原因になります。最低限、店舗名・連絡先・返信目安の3箇所は自社の言葉に変更してください。

Q. 業種によって文面の長さは変えるべきですか?

はい。士業のように相談内容が複雑になりやすい業種はやや丁寧に、美容室のように予約の可否を早く知りたい業種は簡潔に、という調整が向いています。ただし基本の4パーツ(受付完了・返信目安・緊急連絡先・送信内容の控え)自体は業種を問わず共通です。

Q. 自動返信メールが届いているか、どうやって確認すればいいですか?

自分が使っているメールアドレス以外に、GmailやYahoo!メールなど別のアドレスを用意してテスト送信するのが確実です。受信箱に届くか、迷惑メールフォルダに振り分けられていないかを必ず確認してください。届かない場合は、送信元のドメイン設定に問題がある可能性があります。

Q. 返信目安の時間は、どれくらいに設定するのが適切ですか?

多くの中小事業者では「1〜2営業日以内」が現実的な目安です。ただし、実際に守れる時間を書くことが最優先です。繁忙期など通常より対応が遅れる時期がわかっている場合は、その期間だけ長めの目安に変更しておくと、お客様の期待値とのズレを防げます。

運営・編集

おもてらいと編集部 - ホームページ運用チーム。法人・事業所のホームページ運用、AIO、問い合わせ導線づくりを実務目線で発信しています。

コラム一覧へ戻る

Related

関連記事

問い合わせ導線

問い合わせフォームに迷惑メールが届く原因と対策|今日からできる3つの防止策

「問い合わせフォームに、お客様とは思えない怪しいメールばかり届く」——結論、原因の多くは人ではなくボット(自動プログラム)です。必須項目の確認・ハニーポット・reCAPTCHAという3つの層を組み合わせれば、無料の工夫だけで大半は防げます。仕組みと今日からできる手順を、専門用語をできるだけ使わずに解説します。

読む
問い合わせ導線

問い合わせへの返信が遅いと機会損失に?24時間ルールと自動返信の整え方

「問い合わせはあるのに成約につながらない」——原因はフォームの内容ではなく、返信スピードかもしれません。本記事では、返信の遅さが機会損失につながる理由と、忙しい現場でも今日から整えられる自動返信・対応ルールを、専門用語をできるだけ使わずに解説します。

読む
作成前の判断

ホームページ制作の費用相場は?10万円以下・月額型・制作会社依頼を5年トータルで比較

「見積もりを取るたびに金額の幅が広すぎてわからない」——結論、ホームページの費用は初期費用だけでなく「5年間の総額」で比較すると、自社にとって本当に安い方法が見えてきます。10万円以下で持つ方法・月額型SaaSの相場・制作会社への外注の相場を、内訳から整理します。

読む