ハウスクリーニングにホームページは必要?ポータルサイトとの役割分担と、料金・資格の書き方
結論、ポータルサイトで依頼が入っていても、追加料金の条件・作業範囲・対応エリアを自社の言葉で説明できる場所としてホームページは役に立ちます。ポータルサイトとの使い分け、最低限そろえるページ、料金表の書き方、資格の名称や不用品回収など表示で気をつける点を整理しました。
執筆: おもてらいと編集部(ホームページ運用チーム)
くらしのマーケットなどのポータルサイトから依頼は入っている。チラシや紹介のお客様もいる。それでも「自社のホームページは作ったほうがいいのか」と迷っているハウスクリーニング業の方に向けて、判断の材料をまとめました。
先に、要点をまとめます。
- ポータルサイトは新しいお客様と出会う場所、ホームページは料金の条件や作業範囲を自社の言葉で説明する場所、と役割を分けて考えます
- 最低限そろえるページは、作業メニューと料金表、作業の流れ、作業事例、対応エリア、事業者情報、見積もりの申し込み先の6つです
- 料金表は基本料金だけでなく、追加料金の条件・出張費・駐車場の扱いまで書きます
- 「技能士」の名称、不用品回収、キャンペーン価格の書き方には、法律上のルールがあります
ハウスクリーニングにホームページは必要?
ポータルサイトで依頼が入っていても、料金の条件と作業範囲を説明する場所として役に立ちます。 ホームページがなくても仕事が回っている事業者は多く、「ないと困る」とまでは言えません。それでも作っておくと助かる場面が3つあります。
1つ目は、追加料金の条件を先に伝えられることです。 ハウスクリーニングは、同じ「エアコン1台」でも機種や汚れ具合で作業時間が変わります。ポータルサイトの掲載欄は形式が決まっているため、「どんな場合にいくら上がるのか」を細かく書ききれないことがあります。自社のページなら、条件を表にして載せられます。
2つ目は、リピートと紹介のお客様の受け皿になることです。 一度依頼したお客様が翌年また頼もうとしたとき、屋号で検索します。紹介を受けた人も同じです。そこで自社のページが出てくれば、ポータルサイトの中で他の事業者と並べて比べられる前に、直接連絡をもらえます。
3つ目は、法人や管理会社からの問い合わせに答えやすくなることです。 賃貸物件の退去後清掃などを任せるか検討する担当者は、事業者情報や対応エリア、作業事例をまとめて確認したがります。個人宅向けのページとは別に、法人向けの案内を1ページ用意しておくと話が早く進みます。
逆に、依頼のほとんどが知人の紹介で、予定がすでに埋まっている段階なら、急いで作る必要はありません。Googleマップの店舗情報を整えるだけでも足りる場合があります。
ポータルサイト・Googleマップ・ホームページはどう使い分ける?
新しいお客様との出会いはポータルサイトとGoogleマップ、条件の確認と直接の依頼はホームページ、と分けると無理がありません。
ポータルサイトの良いところは、ハウスクリーニングを探している人がすでに集まっていて、口コミや予約の仕組みも用意されていることです。一方で、同じ地域の事業者と料金で比べられやすく、手数料もかかります。ポータルサイトをやめて自社のページだけにする、という切り替えは、依頼の数が落ちる危険があるので勧めません。
Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)は、「地域名+エアコンクリーニング」のように探す人に見つけてもらう入口です。営業時間や対応エリアを登録しておき、ウェブサイトの欄に自社のページを設定しておくと、地図から詳しい料金や作業内容へ進んでもらえます。地図とホームページの役割の違いは、Googleビジネスプロフィールとホームページの使い分けで詳しく説明しています。
ホームページは、それ自体で新しいお客様をたくさん連れてくる力は強くありません。そのかわり、料金の条件、作業でやること・やらないこと、事業者の情報を自社の言葉でまとめておけます。ポータルサイトのプロフィールや名刺、作業後に渡すお礼のカードにURLを載せておくと、次回の依頼が直接届きやすくなります。
ハウスクリーニングのホームページに最低限必要なページは?
作業メニューと料金表、作業の流れ、作業事例、対応エリア、事業者情報、見積もりの申し込み先の6つです。 最初から全部を厚く書く必要はなく、料金表と申し込み先から整えれば公開できます。
1. 作業メニューと料金表
エアコン、キッチン、浴室、トイレ、洗面所、換気扇など、受けている作業ごとに料金を載せます。次の章で書き方を詳しく説明します。
2. 作業の流れと所要時間
申し込みから見積もり、当日の作業、完了の確認、支払いまでを順番に書きます。「壁掛けエアコン1台でおおよそ何時間」「作業中は電源と水道を使う」「養生をして周りを汚さないようにする」など、お客様が当日の予定を立てるのに必要なことを入れます。
3. 作業事例
作業前と作業後の写真に、作業した場所、機種の種類、作業時間を添えて載せます。写真の撮り方はスマホで撮る写真のコツが参考になります。お客様の住まいが写る写真は、掲載してよいか必ず確認し、表札や部屋番号、私物が写り込んでいないかを見てから使います。
4. 対応エリアと出張費
市区町村の単位で対応エリアを書き、エリア外の場合に出張費がかかるか、いくらかを明記します。地図だけで示すと、境目の地域の人が判断できません。
5. 事業者情報
屋号または会社名、代表者名、所在地、連絡先、保有資格、加入している損害賠償保険の有無を書きます。作業中に物を壊してしまった場合の扱いは、依頼前に気にする人が多い点です。保険に加入しているなら、その旨と補償の範囲の考え方を書いておきます。
6. 見積もりの申し込み先
電話、問い合わせフォーム、LINEなど、受け付けている方法と受付時間を書きます。返信の目安(「翌営業日までに返信します」など)も添えます。返信の速さについては問い合わせへの返信が遅いと機会損失に?でも整理しています。
料金表には、何を書けばいい?
基本料金に加えて、追加料金の条件、出張費や駐車場の扱い、金額が確定するタイミングまで書きます。 「エアコン掃除 〇〇円〜」の「〜」の中身が分からないと、お客様は見積もりを頼む前に不安になり、当日になって「聞いていた金額と違う」という行き違いも起きます。
以下は料金表の書き方を示す記入例です。金額は空欄にしてあり、相場を示すものではありません。自社の料金と条件に置き換えて確認してください。
| 作業 | 基本料金 | 追加になる条件 | 作業時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 壁掛けエアコン(お掃除機能なし) | 1台 〇〇円 | 2台目以降の割引の有無 | 〇時間 |
| 壁掛けエアコン(お掃除機能付き) | 1台 〇〇円 | 分解が必要な機種の場合 | 〇時間 |
| キッチン(シンク・コンロ・壁面) | 〇〇円 | 油汚れが強い場合、オーブンの内部 | 〇時間 |
| 浴室 | 〇〇円 | エプロン内部、カビ取りの範囲 | 〇時間 |
| 換気扇(レンジフード) | 〇〇円 | 分解できない型の場合 | 〇時間 |
表の下には、次のような条件を文章で添えます。
- 出張費:〇〇市・〇〇市は無料、それ以外は〇〇円
- 駐車場:お客様の敷地や来客用の駐車場がない場合、近くの有料駐車場の料金をいただくかどうか
- 金額の確定:現地で状態を確認し、作業前に金額をお伝えしてから始めること。追加の作業はその都度確認すること
- キャンセル:何日前から料金がかかるか
「通常価格〇〇円のところ、今だけ〇〇円」と書くときは注意が必要です。 消費者庁の価格表示のガイドラインでは、比べる元の価格が最近相当の期間にわたって実際に販売されていた価格でない場合、その価格がいつ、どのくらいの期間のものかを正確に書かない限り、不当表示にあたるおそれがあるとしています。実際にその金額で受けていた実績のない「通常価格」は使わないでください。
料金の比べ方をもう少し広く知りたい方は、小さなお店のホームページ費用相場も参考になります。
表示で気をつけることは?
資格の名称、不用品回収の扱い、作業前後の写真の3つは、書き方を間違えると法律やお客様の信頼に関わります。
「ハウスクリーニング技能士」の名称
ハウスクリーニングには、国の技能検定(ハウスクリーニング職種)があり、合格した人は「ハウスクリーニング技能士」と名乗れます。職業能力開発促進法では、技能士でない人が技能士という名称を使うことを禁止しています。スタッフ紹介では、合格者の名前と職種を正確に書き、合格していないスタッフについて「技能士がうかがいます」のように全員が資格者だと受け取られる書き方をしないでください。民間団体の講習を修了した場合は、講習名と主催団体をそのまま書けば足ります。
不用品回収を併せて受ける場合
エアコン掃除やキッチン掃除のついでに「不要になった家電や家具も引き取ってほしい」と頼まれることがあります。環境省は、家庭の廃棄物を回収するには市区町村の一般廃棄物処理業の許可または委託が必要で、産業廃棄物処理業の許可や古物商の許可だけでは回収できないと案内しています。許可を持っていないなら、ホームページに「不用品回収も承ります」と書かず、お住まいの市区町村の案内に沿って出してもらうよう伝えます。許可を持つ事業者と提携している場合は、その事業者が回収することを明記します。
作業前・作業後の写真
作業前後の写真は依頼を考える人にとって分かりやすい判断材料ですが、同じ場所を同じ明るさと角度で撮り、色や明るさを大きく加工しないことが前提です。特に汚れが強かった事例だけを並べると、どの家でも同じように仕上がると受け取られかねません。写真には作業時間や汚れの状態を一言添えておきます。お客様の声を載せる場合の注意点は、お客様の声の集め方と掲載時の注意点でまとめています。
見積もりの申し込みでは、何を聞いておく?
作業する場所と台数、エアコンならメーカーとお掃除機能の有無、住所の市区町村、駐車場の有無、希望日時の5点です。 これがそろっていれば、最初の返信で概算の金額と空いている日を伝えられ、電話で聞き直す回数が減ります。
エアコンの場合は、本体の型番が分かる写真を送ってもらえると、お掃除機能の有無や分解の要否を事前に判断できます。写真を受け付けるなら、送り先(メールやLINE)をフォームの近くに書いておきます。
おもてらいとの問い合わせフォームでは、お名前・メールアドレス・電話番号・会社名・件名・お問い合わせ内容・ご希望の連絡方法などの項目を、表示するか、必須にするかを切り替えて使います。項目の種類は決まっていて、「台数」や「駐車場の有無」のような独自の項目は追加できません。そのため、フォームの説明文に「作業する場所と台数、エアコンのメーカーとお掃除機能の有無、住所の市区町村、駐車場の有無、ご希望の日時をお問い合わせ内容にご記入ください」と記入例を書いておく使い方になります。
よくある失敗は?
料金表が古い、対応エリアの境目があいまい、作業事例が増えない、の3つがよく起こります。
失敗1:値上げしたのに、ホームページの料金表が前のまま
ポータルサイトの料金は直したのに、自社のページだけ古い金額が残っているケースです。見積もりの段階で金額が違うと、それだけで信頼を損ねます。料金を変えるときは、載せている場所を書き出してまとめて直します。値上げを伝える文面は値上げのお知らせ文例が使えます。
失敗2:対応エリアが「〇〇市周辺」だけ
「周辺」がどこまでかは人によって受け取り方が違います。隣の市の人が問い合わせをためらったり、逆にエリア外から問い合わせが来て断る手間が増えたりします。市区町村名を並べ、それ以外は相談に応じるかどうかを書きます。
失敗3:開業時の作業事例のまま増えていない
作業事例が数年前の数件で止まっていると、「いまも営業しているのか」と不安を持たれます。作業のたびに掲載の許可をもらえたものだけ、写真と一言を足していけば、無理なく増えていきます。
ホームページを持つのにかかる費用は?
制作会社に依頼する方法と、ホームページ作成サービスで自分で作る方法があり、最初に払う金額と更新の手間が大きく違います。 制作会社に頼むと、デザインや予約の仕組みを作り込める一方で、初期費用がかかり、料金表を直すたびに依頼が必要になる契約もあります。作成サービスは月額料金で使え、料金表や作業事例を自分で直せます。
おもてらいとの場合、Freeプランは無料で、おもてらいとのURLで公開できます(「Powered by」表記あり)。独自ドメインで運用する場合や、作業事例を「実績」として件数の上限なく載せたい場合は、Standardプラン(月額4,800円・税込)が必要です。問い合わせフォームはFreeプランから使えます。
よくある質問
Q. ポータルサイトで依頼が入っていれば、ホームページは不要ですか?
新しいお客様との出会いはポータルサイトで足りていても、追加料金の条件・作業範囲・対応エリアを自社の言葉でまとめて説明できる場所は別に必要です。リピートや紹介のお客様が屋号で検索したときの受け皿にもなります。どちらか一方に絞るより、出会いはポータルサイト、条件の確認はホームページと役割を分けるのが現実的です。
Q. 料金表には「〇〇円〜」と書けば十分ですか?
「〜」だけでは、当日いくらになるのかをお客様が判断できません。お掃除機能付きエアコンや汚れが強い場合など、どんな条件で追加料金になるか、出張費がかかる地域、駐車場がない場合の扱いを料金表の近くに書いておくと、見積もり時の行き違いが減ります。
Q. 「ハウスクリーニング技能士」と書いてもいいですか?
技能検定に合格している人だけが名乗れます。職業能力開発促進法で、技能士でない人が技能士という名称を使うことは禁止されています。合格者がいる場合は職種名を正確に書き、合格していないスタッフについて技能士と受け取られる書き方をしないでください。
Q. エアコン掃除のついでに、不用品の回収も受けていいですか?
家庭から出る廃棄物を回収するには、市区町村の一般廃棄物処理業の許可または委託が必要です。環境省は、産業廃棄物処理業の許可や古物商の許可だけでは家庭の廃棄物を回収できないと案内しています。許可を持たないまま「不用品回収も承ります」とホームページに書かないでください。
Q. 見積もりフォームには、何を聞けばいいですか?
作業する場所と台数、エアコンならメーカーとお掃除機能の有無、住所の市区町村、駐車場の有無、希望の日時です。おもてらいとの問い合わせフォームは項目の種類が決まっているため、これらは「お問い合わせ内容」欄に書いてもらうよう、フォームの説明文に記入例を載せておきます。
まとめ:出会いはポータルサイト、条件の説明はホームページで
ハウスクリーニングのホームページは、新しいお客様を大勢連れてくるためというより、料金の条件や作業範囲を前もって伝え、リピートや紹介の依頼を直接受けるための場所です。
最初の一歩としては、いま受けている作業を1つ選び、基本料金・追加になる条件・作業時間・出張費の4つを書き出してみてください。ポータルサイトに載せている内容との違いや、説明が足りていない条件が見えてきます。同じように地域で仕事を受ける業種の考え方は、工務店にホームページは必要?でも紹介しています。
確認した一次資料(2026年10月6日)
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